生成AIで書いた記事だからという理由だけで、SEOで不利になることはありません。
Googleは「AIで作ったかどうか」ではなく、「読む人の役に立つかどうか」で評価すると公式に説明しています。
ただし、検索順位を操作する目的で、価値を加えないまま大量のページを生成すると、スパムポリシーの「大量生成されたコンテンツの不正使用」に当たるおそれがあります。
この記事では、Google検索セントラルの公式ページの言い回しを確かめながら、不利になる条件、AIで書いた記事に足りなくなりがちなもの、公開前のチェックリスト、生成AI検索(AI Overviews・AIモード)での考え方までを順にご紹介します。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
Google公式の見解|評価するのは「作り方」ではなく「中身」

生成AIとは、文章や画像を指示に応じて自動で作るAIのことで、ChatGPTやGeminiがその代表です。
Googleは、生成AIの使い方について「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」という公式ページを公開しています(2026年10月6日更新)。
「AIで書いたら減点」というルールはない
このガイダンスには、AIで作ったコンテンツをそれだけで低く評価するという記述はありません。
問題として書かれているのは、「ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成すると」スパムポリシーに違反するおそれがある、という点です。
判断の軸は、作り方ではなく、読む人にとっての価値です。
守るべき基準は人が書いた記事と同じ
ガイダンスは、生成AIを使う場合も「検索の基本事項」とスパムに関するポリシーを満たすよう求めています。
つまり、AIを使っても使わなくても、守るべき基準は同じです。
人が書いても中身の薄い記事は評価されにくく、AIが下書きをしても人が確かめて価値を足した記事は評価の対象になります。
公式が特に求めているのは「事実の確認」
ガイダンスには、生成モデルは「事実を取得するのではなく、トレーニング データに基づいて可能性の高い単語のシーケンスを予測します」と書かれています。
そのため、公開前に人の手でファクトチェックを行うよう求めています。
確認の対象は本文だけではありません。
titleタグ、メタディスクリプション、構造化データ、画像の代替テキスト(alt)もAIで作った場合は、同じように正確かどうかを確かめます。
SEOとAI検索対策の関係そのものを整理したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

不利になるのはどんなときか|スパムポリシー「大量生成されたコンテンツの不正使用」

生成AIの記事が不利になる典型は、スパムポリシーの「大量生成されたコンテンツの不正使用」に当たる場合です。
スパムポリシーとは、Googleが検索結果から外したり順位を下げたりする対象の行為をまとめた公式ルールのことです(2026年9月2日更新)。
定義は「順位を操作するために大量に作ること」
Googleはこの行為を「ユーザーをサポートすることではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成すること」と定義しています。
さらに、独自性のないコンテンツを「その作成方法は問わず」大量に作ることだと書いています。
AIだから違反なのではなく、人が手で量産しても同じ扱いです。
公式が挙げている例
スパムポリシーには、次のような例が挙がっています(例はこれに限らないとされています)。
- 生成AIなどを使い、ユーザーにとっての価値を付加しないまま大量のページを生成すること
- フィードや検索結果などをスクレイピング(自動で抜き出すこと)し、言い換えや翻訳で別物に見せた大量のページを作ること
- 複数のページの内容を、価値を加えずにつなぎ合わせること
- 大量生成を隠す目的で複数のサイトを作ること
- 検索キーワードは含むが、読む人にはほとんど意味のないページを大量に作ること
中小企業で起きやすいのは「地域名だけ変えたページ」
中小企業のサイトで気をつけたいのは、市区町村名だけを入れ替えた同じ文章のページを、AIで何十ページも作るケースです。
地域ごとに実績、対応範囲、交通の案内など、その地域ならではの情報があるなら、ページを分ける意味があります。
一方で、中身がほぼ同じなら、5番目の例にある「読む人にとってほとんど意味がないページ」に近づきます。
ページを増やす前に、そのページにしかない情報を3つ書けるかを確かめるのがひとつの目安です。
「誰が・どのように・なぜ」|AIを使ったことは書くべきか

Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」というページには、コンテンツの「誰が、どのように、なぜ」を考える、という項目があります(2026年10月7日更新)。
生成AIを使うときの考え方は、この3つに沿って整理すると分かりやすくなります。
誰が|執筆者をはっきりさせる
公式ページは、著者の情報が求められるであろうコンテンツでは、バイライン(執筆者名の表記)などで正確な著者情報を加えることを「強くおすすめします」としています。
あわせて、AI生成の顔写真や架空の名前、虚偽の資格情報のような、偽りの著者情報は使わないよう求めています。
AIに書かせた記事に、実在しない専門家の名前を付けるのは避けましょう。
どのように|AIの使用の開示は「状況に応じて」
公式ページは、作成方法の情報にはAIが生成したコンテンツやAIの支援で作ったコンテンツも含まれると明記しています。
そのうえで、読む人が「これはどのように作成されたんだろう」と思うようなコンテンツでは、AIや自動化の使用を開示するのは有益だと書いています。
すべての記事に一律で「AI使用」と書く義務がある、という書き方ではありません。
なお、ネットショップの商品データについては、Merchant Center(Googleショッピングの管理画面)に別のルールがあり、AIで作った商品タイトルや説明にラベルを付ける必要があるとされています。
なぜ|目的が「順位を上げること」になっていないか
公式ページは、作る目的が「主として人々の役に立つコンテンツを作成すること」であるべきだとしています。
検索ランキングを操作することを目的にAIなどの自動化でコンテンツを作る場合は、スパムポリシー違反と見なされると書かれています。
「キーワードを網羅するために記事数を増やす」が目的になっていたら、一度立ち止まるサインです。
AIで書いた記事に足りなくなりがちな4つのもの

ルールに違反していなくても、AIに任せきりにした記事は読まれにくく、評価もされにくくなります。
AIの下書きに足りなくなりがちなものは、おもに次の4つです。
経験|実際にやった人にしか書けないこと
AIは、ネット上によく書かれている一般論をまとめるのが得意です。
その反面、「お客様からいちばん多い質問」「現場で失敗した例」のような、実際に経験した人にしか書けない内容は出てきません。
読む人が知りたいのは、一般論より「あなたの会社ではどうしているか」です。
一次情報|自社で集めた数字や写真
一次情報とは、自社で調べた数字、撮影した写真、お客様の声のように、自分で集めた元の情報のことです。
AIの下書きに一次情報を足すと、ほかのサイトにない記事になります。
確認|事実・日付・数字の裏取り
AIは、もっともらしい日付や数字、存在しない制度名を書いてしまうことがあります。
法律や料金、制度の名前は、必ず公式のページで確かめましょう。
責任|誰が書いて、誰に問い合わせればよいか
会社のサイトの記事は、その会社の言葉として読まれます。
執筆者や監修者、問い合わせ先が分かることは、読む人の安心につながります。
AIに引用されやすい記事の書き方は、こちらで詳しく解説しています。

生成AI検索(AI Overviews・AIモード)向けに、特別な対策は必要か

もう一つの疑問が、「AI Overviews(Google検索の上に出るAIの要約)やAIモードに出るには、AI専用の対策が必要か」という点です。
Googleは「Google検索における生成AI機能に向けた最適化」という公式ガイドで、この疑問に答えています。
基本はSEOと同じ
ガイドは、SEOのベストプラクティスは引き続き有効だと答えています。
理由として、Google検索の生成AI機能は、検索の中核にある順位付けと品質のしくみに基づいているからだと説明しています。
AEOやGEO(AIの回答に選ばれるための対策の呼び方)についても、Google検索の立場からは「それもSEOである」という考え方です。
「しなくてよいこと」も書かれている
ガイドには、Google検索に表示されるために、AI向けの新しいファイルや特別なマークアップを作る必要はないと書かれています。
llms.txt(AIに読ませるためのテキストファイル)についても、Google検索はそれを無視するため、検索での表示を良くも悪くもしないとしています。
AIが理解しやすいように、文章を細かく切り分ける必要もないとされています。
いちばん効くのは「ほかにない中身」
ガイドは、人が独自で、引き込まれ、役に立つと感じるコンテンツを作ることが、長い目で見るとほかのどの提案よりも生成AI検索での見え方に影響するだろう、と書いています。
さらに、ほかの人がすでに書いたことや、生成AIで簡単に作れる内容をくり返すだけにしないよう求めています。
AIで簡単に作れる記事は、AI検索でも選ばれる理由が弱い、ということです。
AI OverviewsとAIモードの違いは、こちらの記事で整理しています。

自社の実測|AIの回答に出典として選ばれたのは「自社にしか書けない事実」のページ

AccessGEOでは、運営会社である株式会社アクセス・リンクのサイトを対象に、ChatGPT・Gemini・Google AI Overviewsの3つに毎日同じ10問を聞き続けています。
ここでは、2026年7月4日〜10月23日の100日間・2,977観測(エラーを除く)の生ログを今日集計した結果をご紹介します。
名前が出るのは、自社の事実がはっきりしている質問
この期間の自社言及率(AIの回答に自社名が出た割合)は27.5%(819/2,977)でした。
質問別に見ると、社名で聞く質問は92.3%(274/297)、地域名つきのMEOの質問は85.2%(253/297)、地域名つきのホームページ制作の質問は76.8%(229/298)と高く出ています。
一方、「中小企業向けのおすすめ」のような一般的な6問は、100日間すべて0.0%(各297〜298観測)でした。
出典に選ばれたページは、トップ・サービス・会社概要
AIの回答で自社サイトが出典として示されたのは、2,977観測のうち396観測(13.3%)、URLの数でのべ560件でした。
内訳は、トップページが373件、MEOのサービスページが79件、会社概要が35件、アクセス(所在地)のページと地域別のページがそれぞれ12件と続きます。
所在地、対応地域、サービスの中身、会社の情報といった、自社にしか書けない事実のページが中心でした。
この数字から言えること・言えないこと
これは1社のサイトの観測で、記事の作り方とAIの選び方の因果関係を示すものではありません。
それでも、AIが出典に選んだのは「誰でも書ける一般論」ではなく「その会社にしかない事実」が書かれたページでした。
AIで記事を量産するより、自社にしかない情報をはっきり書くほうが、AI検索では近道になる可能性があります。
公開前チェックリスト|生成AIを使った記事で確かめる10項目

生成AIで下書きをした記事は、公開する前に次の10項目を確かめましょう。
Googleの公式ページの内容と、AccessGEOのブログ運用で実際に使っている確認項目をもとにまとめています。
内容のチェック(5項目)
- 法律・制度・料金・日付などの事実を、公式のページで確かめたか
- 自社の経験、事例、写真、数字など、一次情報が1つ以上入っているか
- ほかのサイトの言い換えだけになっていないか(自社ならではの意見や手順があるか)
- 読む人の疑問に、冒頭で答えているか
- 「必ず上がる」「絶対に効果がある」のような断定や保証の表現がないか
表記と仕組みのチェック(5項目)
- 執筆者または監修者の名前と、その人の経歴が分かるようになっているか
- titleタグとメタディスクリプションが本文の内容と合っているか
- 構造化データや画像のaltの内容が正しいか
- 地域名やキーワードだけを差し替えた、似たページを増やしていないか
- 読む人が作り方を気にしそうな内容なら、AIの使い方を説明しているか
チェックする人を決めておく
チェックリストは、書いた本人以外の人が見ると見落としが減ります。
社内に詳しい人がいない場合でも、事実の確認と一次情報の追加だけは、社長や現場の担当者が目を通すようにしましょう。
生成AIの上手な使い方|任せてよい作業・人がやる作業

生成AIは、使い方を分ければ、中小企業の記事づくりを大きく助けてくれます。
ポイントは、AIに「下準備」を任せ、人が「中身と確認」を受け持つことです。
AIに任せてよい作業
記事の構成案づくり、見出しの候補出し、話し言葉で録音したメモの文章化は、AIが得意な作業です。
長い文章の要約や、分かりにくい言い回しの書き直しにも向いています。
人がやるべき作業
お客様の声や現場の写真を集めること、事実の裏取り、自社としての意見を書くことは、人にしかできません。
最後に「この記事を自社の名前で出してよいか」を判断するのも人の役目です。
1本ずつ確かめながら進める
最初から何十本もまとめて作ると、確認が追いつかず、中身の薄い記事が増えがちです。
まずは1本ずつ、チェックリストで確かめてから公開する流れを作りましょう。
数を増やすのは、確認の手順が回るようになってからで十分です。
よくある質問

AIで書いた記事に「AIを使った」と書かないとペナルティになりますか?
Googleの公式ページは、AIの使用を一律に開示しなければならないとは書いていません。
読む人が作り方を気にしそうな内容では、開示が有益だとしています。
ただし、ネットショップの商品データには、Merchant CenterでAI生成のラベルが必要になるなど、別のルールがあります。
AIが書いた文章かどうかをGoogleは見分けているのですか?
公式ページは、AIで作ったかどうかを判定して順位を下げる、という説明はしていません。
評価の軸として説明されているのは、読む人にとっての価値と、順位を操作する目的での大量生成をしていないかどうかです。
過去にAIで大量に作った記事はどうすればよいですか?
まずは、アクセスがほとんどなく、中身がほかのページと重なっている記事から見直しましょう。
一次情報を足して1本にまとめる、内容が薄いものは公開を止める、といった整理が考えられます。
判断に迷う場合は、記事ごとにSearch Consoleの表示回数を見ながら進めると安全です。
関連記事

まとめ

生成AIで書いたことだけを理由に、SEOやAI検索で不利になることはありません。
Googleが問題にしているのは、価値を加えずに大量生成することや、順位の操作を目的にすることです。
AIの下書きに経験や一次情報を足し、事実を確かめ、執筆者を明らかにすれば、人が書いた記事と同じ基準で評価されます。
AccessGEOの100日間・2,977観測でも、AIが出典に選んだのは自社にしか書けない事実のページでした。
まずは、次に公開する1本をこの記事のチェックリストで確かめるところから始めてみてください。
御社がどう紹介されているか、無料で診断
3つのAIに実際に質問し、御社と競合の出方をレポートにしてお送りします。
費用はかかりません。営業のご連絡もいたしません。


コメント