AI検索での自社の露出を120日間(2026年7月4日〜10月31日、108観測日・3,217観測)測った結果、全体の自社言及率は27.5%で、月別に見ても27〜28%台からほとんど動きませんでした。
一方で、4か月目の10月には、Google AI Overviewsが表示されない割合が35.4%に上がり、県域の質問ではChatGPTでの言及が6割に増えるなど、全体の数字の「中身」が入れ替わっていました。
この記事では、3か月・100日の時点でまとめた内容との違いに絞って、4か月目に何が変わり、何が変わらなかったのかを、自社サイトの観測データで整理します。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
先に結論|120日でも全体の率は27〜28%、変わったのは中身

最初に、4か月分の数字を短くまとめます。
細かい条件や読み方は、このあとの見出しで順に説明します。
4か月の主な数字
全体の自社言及率は27.5%(885/3,217観測)で、7月27.1%・8月27.2%・9月28.0%・10月27.7%と、月ごとの差は1ポイント以内でした。
ソース別では、Geminiが32.7%(350/1,070)、ChatGPTが32.1%(346/1,077)、Google AI Overviewsが17.7%(189/1,070)です。
4か月目に動いたのは3つ
1つ目は、AI Overviewsが表示されない割合が10月に35.4%まで上がったことです。
2つ目は、それに伴って、自社名を直接たずねる質問でもAI Overviewsでの言及率が下がって見えたことです。
3つ目は、「栃木県でSEOに強いホームページ制作会社は?」という県域の質問で、ChatGPTでの言及が26観測中16回(61.5%)に増え、AI Overviewsでも初めて自社名が出たことです。
3か月・100日の記事との違い
10月1日公開の3か月の推移の記事と、10月12日公開の100日のまとめでは、「全体は横ばい、動いたのは一部の設問だけ」という結論を書きました。
今回の120日でも全体の結論は同じですが、動いた場所が変わっています。


観測の条件|120日・108観測日・3,217観測と欠測12日

数字を正しく読むために、何をどう数えたのかを先に書きます。
条件が違えば、同じ「言及率」でも意味が変わるからです。
10問×3ソースを毎日1回ずつ聞いている
観測しているのは、当社(株式会社アクセス・リンク)に関係する10問の質問です。
内訳は、社名を直接たずねる指名の質問が1問、下野市などの地域名がつく質問が4問、地域名のない一般的な質問が5問です。
これをChatGPT(OpenAIのAPI)、Gemini、Google AI Overviews(Google検索のAIによる概要)の3つに、毎日1回ずつ聞いています。
欠測した12日の扱い
期間は2026年7月4日から10月31日までの120日ですが、システムの停止などで12日分は記録がありません。
特に10月1日〜5日の5日間は連続して欠けているため、10月の数字は26日分の観測です。
欠けた日は推測で埋めず、観測できた108日分だけで計算しています。
「言及」の数え方
回答の本文に「アクセス・リンク」という社名が出たかどうかだけで判定しています。
競合他社の名前が出たかどうかは、今回の自社言及率には含めていません。
なお、AIの回答の中での順位は数えていません。
AIの回答は毎回書き方が変わり、検索結果のような決まった順位がないためです。
観測にかかった費用
120日・108観測日分のAPI利用料は合計で約31.5ドルで、1観測日あたり約0.29ドルでした。
質問を10問に絞っているので、費用は小さく抑えられています。
全体の推移|月別・30観測日ごと・週別で見ても動かない

まずは、10問すべてを合わせた全体の自社言及率の動きです。
単位を変えて見ても、ほぼ同じ幅に収まりました。
月別は27.1〜28.0%
| 月 | 観測日数 | 観測数 | 自社言及率 |
|---|---|---|---|
| 7月 | 26日 | 780 | 27.1%(211) |
| 8月 | 27日 | 787 | 27.2%(214) |
| 9月 | 29日 | 870 | 28.0%(244) |
| 10月 | 26日 | 780 | 27.7%(216) |
4か月のうち一番高い月と低い月の差は0.9ポイントで、月の違いで説明できるほどの差ではありません。
30観測日ごと・週別でも同じ
観測日を30日分ずつ区切ると、27.0%・28.1%・27.6%となり、最後の18日分は27.4%でした。
週別では25.0〜31.0%の幅で上下しましたが、10月の各週は27.6〜27.8%とほとんど同じでした。
なぜ全体の率は動かないのか
全体の率は10問の平均なので、1つの質問で増えても、別の質問で減れば打ち消し合います。
4か月目はまさにその状態で、増えた質問と減った質問が同時にあったため、全体では変化が見えませんでした。
全体の率だけを見ていると、中身の変化を見落とします。
4か月目の変化①|AI Overviewsが出ない割合が35.4%に上がった

4か月目で一番大きく動いたのは、AI Overviewsの出方でした。
ここでいう「出ない」とは、Google検索の結果にAIによる概要そのものが表示されなかった状態を指します。
月別では20.8%→23.5%→20.7%→35.4%
| 月 | AI Overviewsの観測数 | 表示されなかった回数 | 非表示率 |
|---|---|---|---|
| 7月 | 260 | 54 | 20.8% |
| 8月 | 260 | 61 | 23.5% |
| 9月 | 290 | 60 | 20.7% |
| 10月 | 260 | 92 | 35.4% |
10月3日に公開した記事では「82日の実測では増加は確認できなかった」と書きましたが、その後の10月は約15ポイント高い水準になりました。
週別でも、10月の4週は29〜42%で、9月の各週(16〜29%)より高い状態が続いています。
出なくなったのは特定の質問だけではない
10月と7〜9月(81日分)を質問ごとに比べると、10問のすべてで非表示の割合が上がるか、ほぼ同じでした。
特に、宇都宮市の制作会社をたずねる質問は58%(47/81)から81%(21/26)に、社名を直接たずねる質問は17%(14/81)から42%(11/26)に上がっています。
Googleは公式ドキュメントで、AI Overviewsは従来の検索に情報を足せると判断したときにだけ表示され、表示されないことも多いと説明しています。
表示の条件は公開されていないため、今回の上昇の理由はこのデータからは分かりません。

指名の質問の率が下がって見えたのは「出なかった」から
社名を直接たずねる質問のAI Overviewsでの言及率は、7月85%・8月81%・9月79%から、10月は58%(15/26)に下がりました。
ところが、10月の26回のうち11回はAI Overviews自体が表示されておらず、表示された15回では15回すべてで社名が出ていました。
同じ10月、ChatGPTとGeminiでは26回すべてで社名が出ています。
つまり、「選ばれなくなった」のではなく「AIの回答が出なかった」のが下がった理由です。
表示されたときだけで見ると、むしろ上がっている
AI Overviewsが表示された回だけで自社言及率を計算すると、7月21.4%(44/206)、8月24.1%(48/199)、9月23.0%(53/230)、10月26.2%(44/168)でした。
分母を「表示された回」に変えるだけで、同じデータの見え方が逆になります。
AI Overviewsの数字は、表示されたかどうかと、表示されたときに名前が出たかを分けて記録するのがおすすめです。
4か月目の変化②|県域の質問はChatGPTで6割、AI Overviewsで初めて出た

もう1つ動いたのが、「栃木県でSEOに強いホームページ制作会社は?」という県域の質問です。
3か月・100日の記事では「出たり消えたりを繰り返す質問」として扱っていました。
月別では17.9%→17.7%→24.1%→29.5%
3ソースを合わせた言及率は、7月17.9%(14/78)、8月17.7%(14/79)、9月24.1%(21/87)、10月29.5%(23/78)でした。
10月は4か月の中で一番高い月です。
上がったのはChatGPT、下がったのはGemini
10月をソース別に見ると、ChatGPTは61.5%(16/26)で、9月の28%(8/29)から大きく増えました。
特に10月18日以降の後半は14回中10回で社名が出ており、10月19日からの週は7回中6回でした。
反対に、Geminiは9月の45%(13/29)から10月は19%(5/26)に下がっています。
ソースによって逆の動きをしたため、全体の率では増え方が小さく見えました。
AI Overviewsでは120日目に初めて2回出た
この質問はAI Overviewsでは7月から9月まで一度も社名が出ていませんでしたが、10月25日と10月31日の2回、初めて社名が出ました。
ただし26回中の2回なので、定着したと言える数ではありません。
1か月で26回という観測数では1回の差で数ポイント動くため、11月以降も同じ傾向が続くかを見てから判断します。
なぜAIの種類で逆の動きになるのか
ChatGPTやGeminiは、それぞれ別の仕組みでWebの情報を集め、回答を組み立てています。
参照するページの選び方や、回答に挙げる会社の数も違うため、同じ質問でもAIの種類によって結果が逆に動くことは珍しくありません。
今回の結果からも、1つのAIだけを見て「増えた」「減った」と判断しないことが大切だと分かります。
変わらなかったこと|6問は1,931観測で0件、指名と地域は高いまま

動いた数字と同じくらい大事なのが、4か月たっても変わらなかった数字です。
こちらは、サイトの構造や会社の知られ方といった、短期間では変わりにくい要因を映していると考えています。
地域名のない質問など6問は、120日間ずっと0%
「SEOツールのおすすめは?」「中小企業向けのホームページ制作会社のおすすめは?」など6問では、120日・1,931観測のうち、社名が出た回は0件でした。
宇都宮市の質問も、同じ栃木県内でありながら0%のままです。
これらの質問では、全国規模の比較サイトや大手の制作会社が中心に紹介されており、地方の小さな会社が入りにくい構造があると見ています。
指名と、拠点の市の質問は高い水準のまま
社名を直接たずねる質問は120日で91.6%(294/321)、下野市のMEO(地図検索対策)の質問は85.0%(273/321)、下野市のホームページ制作会社の質問は76.4%(246/322)でした。
ChatGPTとGeminiでは、この3問はほぼ毎回社名が出ています。
名前が出てもリンクが付くのは約半分
回答の出典に当社サイトのURLが含まれた割合は、7月12.8%・8月14.0%・9月13.7%・10月12.3%で、こちらもほぼ一定でした。
自社言及率が27%台なので、社名が出た回のうち、リンクまで付いたのは約半分ということになります。
120日の数字から言えること・言えないこと

4か月分のデータがそろっても、言えることには限りがあります。
誤った判断を避けるため、言えることと言えないことを分けておきます。
言えること
全体の自社言及率は、4か月を通して27〜28%台で安定していました。
また、AI Overviewsの出方は月によって大きく変わることがあり、AI Overviewsの率を見るときは「表示されなかった回」を分けないと読み違えることも分かりました。
言えないこと
10月の変化が、当社の施策の結果なのか、AI側の仕組みの変更なのかは、このデータからは分かりません。
当社はこの期間もブログ記事をほぼ毎日公開していますが、記事を増やしたことと、ChatGPTでの県域の質問の増加との因果関係は確かめていません。
また、自社サイト1社・10問という限られた条件での結果なので、ほかの会社や業種にそのまま当てはまるとは限りません。
Googleの公式見解とのつき合わせ
Googleは、AI OverviewsやAIモードに表示されるために、特別な最適化や追加の条件は必要ないと説明しています。
また、AI機能に表示されたページのアクセスは、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートの「ウェブ」に含めて集計されるとしています。
AIへの露出を上げる近道を探すより、検索で評価される基本を続けながら、出方を定点で記録していくのが現実的です。
自分で4か月測るときの手順

ここまでの数字は、手作業でもある程度は再現できます。
4か月続けるために、最初に決めておきたいことをまとめます。
質問を固定し、毎週同じ曜日に聞く
自社名を入れた質問1問、地域名を入れた質問2〜3問、地域名のない質問3〜5問を決め、途中で文言を変えないようにします。
毎日でなくても、毎週同じ曜日に同じ質問を聞けば、4か月で約17回分の記録がたまります。
記録表には「表示されなかった」を別の列で作る
スプレッドシートに、日付・質問・AIの種類・社名が出たか・リンクがあったか・回答が表示されたか、の6列を用意します。
今回のように、AI Overviewsが出なかった回を「社名が出なかった」と同じに数えると、率の見え方が大きく変わります。
月に1回、全体と質問別の両方を見る
月末に、全体の率と質問ごとの率を並べて、どの質問が動いたかを確認します。
全体の率が変わらない月でも、質問別に見ると動きがあることが多いからです。
質問の数やAIの種類が増えると、手作業で続けるのは難しくなります。
外部に任せる場合の位置づけ
AccessGEOでは、ChatGPT・Gemini・Google AI Overviewsの3つで、決めた質問を毎日聞き、月次レポートでお届けしています。
対応しているAIは3種類なので、PerplexityやCopilotなどほかのAIでの見え方は、別に確かめる必要があります。
まずは無料診断で、自社が今どの質問で出ていて、どの質問で出ていないのかを確かめるところから始められます。
よくある質問

120日の実測について、よくいただく質問にお答えします。
AI Overviewsが出ない日が増えると、自社にとって不利ですか?
AI Overviewsが出ないときは、通常の検索結果が表示されるため、そこで上位にあれば見つけてもらえます。
AI Overviewsの有無にかかわらず、通常の検索で評価されるページを整えておくことが土台になります。
4か月測れば、AI検索対策の効果は判断できますか?
全体の率は4か月でもほとんど動かなかったため、全体の率だけで効果を判断するのは難しいと考えています。
質問ごと、AIの種類ごとに分けて、数か月単位の方向を見るのが現実的です。
毎日測らないと意味がありませんか?
毎日でなくても、同じ条件で週1回ずつ続ければ、数か月単位の傾向はつかめます。
ただし、今回のAI Overviewsのような月単位の変化は、観測回数が少ないと見分けにくくなります。
関連記事

まとめ

120日・108観測日・3,217観測の実測では、全体の自社言及率は27.5%で、4か月を通してほとんど動きませんでした。
一方で4か月目には、AI Overviewsの非表示率が35.4%に上がり、県域の質問ではChatGPTでの言及が増えるなど、全体の数字の中身が入れ替わっていました。
AI検索の推移を見るときは、全体の率だけでなく、質問ごと・AIの種類ごとに分け、「回答が出なかった回」を別に数えることが大切です。
当社は11月以降も同じ条件で観測を続け、10月の変化が続くかどうかを毎月の記事で報告します。
御社がどう紹介されているか、無料で診断
3つのAIに実際に質問し、御社と競合の出方をレポートにしてお送りします。
費用はかかりません。営業のご連絡もいたしません。


コメント