無料のSEO診断・ホームページ診断で分かるのは、検索エンジンにページが登録されているか、表示が遅くないか、タイトルや構造化データに抜けがないか、といった「技術的な健康状態」の入口です。
一方で、ChatGPTやGeminiなどのAIに自社がどう紹介されているかは、従来のSEO診断ではほとんど分かりません。
この記事では、Googleが無料で提供している公式ツールを使って自分で確かめる手順を先に説明し、そのうえでAI検索での見え方まで確かめる方法を、当社が自社サイトで106日間・3,157回続けているAI検索の観測データもまじえて解説します。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
無料のSEO診断・ホームページ診断で分かること|結論は「健康診断の入口」

無料の診断は、人間ドックでいえば身長・体重・血圧を測る基本の検査にあたります。
大きな異常があれば見つけられますが、それだけで「なぜお問い合わせが増えないのか」までは分かりません。
無料診断で分かる主な項目
多くの無料診断で確かめられるのは、検索エンジンへの登録(インデックス)の状況、ページの表示速度、スマートフォンでの見やすさ、タイトルや説明文(メタディスクリプション)の有無、構造化データの誤りなどです。
どれも「直さないと検索で不利になりやすい」基本の項目で、最初に確かめておく価値があります。
点数より「どこが赤信号か」を見る
自動の診断ツールの多くは、結果を100点満点の点数や色分けで示します。
大事なのは点数そのものではなく、どの項目が「要改善」になっているかです。
点数が80点でも、問い合わせページが検索に登録されていなければ、そちらを先に直すべきです。
検索順位を約束するものではない
Googleは公式の解説「SEO(検索エンジン最適化)が必要ですか」の中で、Googleで一番上に掲載されることは誰にも保証できないと明言しています。
無料診断の結果が良くても、それは「土台に大きな問題が見つからなかった」という意味で、順位を約束するものではありません。
無料診断の3つのタイプ|自動チェック・公式ツール・人による診断

「無料のSEO診断」と呼ばれるものは、中身で大きく3つに分けられます。
どれを使うかで、分かることと手間がかなり変わります。
タイプ1:URLを入れるだけの自動チェック
URLを入力すると数十秒で結果が出るタイプです。
タイトルの文字数、見出しの使い方、画像の代替テキスト(alt属性)など、ページのHTMLから機械的に読み取れる項目をまとめて確かめられます。
手軽な反面、検索エンジンが実際にどう扱っているか(登録されているか、どんな検索で表示されているか)までは分かりません。
タイプ2:Googleの公式ツール
Search Console、PageSpeed Insights、リッチリザルトテストなど、Googleが無料で提供しているツールです。
Googleが実際に持っているデータや、Googleと同じ仕組みでの検査結果が見られるため、判断の根拠として最も信頼できます。
最初の設定やツールの読み方に少し慣れが要りますが、この記事の手順どおりに進めれば、専門の担当者がいない会社でも使えます。
タイプ3:制作会社やコンサルタントによる無料診断
フォームに会社名やURLを入れると、担当者が見てレポートを送ってくれるタイプです。
業種や商圏をふまえた所見がもらえる一方、診断のあとに有料サービスの提案があるのが一般的なので、提案と診断結果を分けて読むことが大切です。
| タイプ | 分かること | 手間 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 自動チェック | HTMLから読み取れる基本項目 | 数十秒 | 抜け漏れの一次確認 |
| Googleの公式ツール | 登録状況・検索での表示・速度の実測 | 初回は30分ほど | 判断の根拠にする |
| 人による無料診断 | 業種・競合をふまえた所見 | 申込みと待ち時間 | 優先順位の相談 |
自分で確かめる手順1|Search Consoleで登録と検索での表示を見る

Search Console(サーチコンソール)は、自社サイトがGoogle検索でどう扱われているかを確かめる無料の公式ツールです。
無料診断の中で最初に使うべきなのは、このツールです。
URL検査で「Googleに登録されているか」を確かめる
Search Consoleの画面上部にある検査バーにページのURLを入れると、URL検査ツールの結果が表示されます。
ここでは、そのページがGoogleに登録されているか、最後にいつクロール(Googleのロボットによる巡回)されたか、Googleが正規のページとして選んだURLはどれか、が分かります。
公開したばかりのページや直したページは、同じ画面の「インデックス登録をリクエスト」から登録を依頼できます。
ただしGoogleのヘルプには、検査やリクエストにはプロパティごとに1日の上限があること、「URLはGoogleに登録されています」と出ても検索結果に表示されるとは限らないことが書かれています。
検索パフォーマンスで「どんな言葉で見られているか」を見る
「検索パフォーマンス」の画面では、どんな検索語句で、何回表示され、何回クリックされたかが分かります。
自動チェックの点数では分からない、実際の検索での見られ方を知るための画面です。
社名で検索されたときしか表示されていない場合は、サービス名や地域名での検索に応えるページが足りていないと考えられます。
「ページ」のレポートで登録されていない理由を見る
「ページ」のレポートには、登録されていないページの数と、その理由が一覧で出ます。
意図して登録させていないページ(お礼ページなど)と、本来は登録されるべきページが混ざっていないかを確かめてください。
自分で確かめる手順2|PageSpeed Insightsで表示速度を見る

PageSpeed Insights(ページスピード・インサイト)は、ページのURLを入れるだけで表示速度と使いやすさを測れるGoogleの無料ツールです。
スマートフォンとパソコンの結果が分けて表示されます。
「実際のユーザー」と「ラボ」の2種類の結果がある
画面の上側は、Chromeを使う実際のユーザーの体験を過去28日間分まとめたデータ(フィールドデータ)です。
下側は、Lighthouse(ライトハウス)という検査の仕組みで、決まった条件のもとで読み込みを再現した結果(ラボデータ)です。
アクセスが少ないページでは上側のデータが表示されないことがあり、その場合は下側の結果を目安にします。
Core Web Vitalsの3つの数字と基準
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)は、Googleがページの使いやすさを測るために定めた3つの指標です。
| 指標 | 何を測るか | 「良好」の基準 |
|---|---|---|
| LCP | 一番大きな画像や文章が表示されるまでの時間 | 2.5秒以内 |
| INP | ボタンを押してから画面が反応するまでの時間 | 200ミリ秒以内 |
| CLS | 読み込み中に画面のレイアウトがずれる量 | 0.1以下 |
PageSpeed Insightsの公式の説明では、これらの数字はアクセス全体の75パーセンタイル(遅い側から4分の1を除いた位置)で評価されます。
「SEO」の点数は基本項目の確認にとどまる
PageSpeed Insightsの下側には、パフォーマンス・ユーザー補助・おすすめの方法・SEOの4つの点数が出ます。
このうち「SEO」は、説明文の有無やリンクの文言、クロールを妨げる設定がないかといった基本項目の確認です。
Lighthouseの公式の説明でも、たとえば説明文は「あるかどうか」を見るだけで、内容の良し悪しは評価しないとされています。
SEOが100点でも、内容が検索する人の役に立つかどうかは別に確かめる必要があります。
自分で確かめる手順3|リッチリザルトテストで構造化データを確かめる

構造化データとは、会社名・住所・営業時間・よくある質問などを、検索エンジンが読み取りやすい決まった形でページに書き込む仕組みです。
リッチリザルトテストは、その書き方に誤りがないかを確かめるGoogleの無料ツールです。
確かめ方
リッチリザルトテストのページにURLを入れると、ページから見つかった構造化データの種類と、エラーや警告の有無が表示されます。
エラーが出ている場合は、その項目をクリックすると、どの行に何が足りないかが分かります。
テストするページは、ログインなしで誰でも開ける状態にしておく必要があります。
テストに通っても表示が約束されるわけではない
Googleのヘルプでは、テストのプレビューは実際の検索結果での見え方と完全に一致するとは限らないと説明されています。
テストの合格は「書き方が正しい」という意味で、検索結果で特別な表示が出ることの約束ではありません。
中小企業がまず確かめたい構造化データ
会社やお店の基本情報を示すOrganization(組織)やLocalBusiness(地域の事業者)、記事のArticleあたりが、最初に確かめておきたい種類です。
どの種類をどう書くかは、構造化データとAI検索の関係をまとめた次の記事で詳しく解説しています。

自分で確かめる手順4|AI検索での見え方を確かめる

ここまでの3つは、Google検索の土台を確かめる手順でした。
最近は、ChatGPT・Gemini・GoogleのAI Overviews(検索結果の上に出るAIの要約)で会社やお店を探す人も増えていますが、従来のSEO診断ではこの「AI検索での見え方」はほとんど確かめられません。
自分でできる確かめ方
見込み客が実際にAIに聞きそうな質問を3〜5個書き出し、ChatGPT・Gemini・Google検索のそれぞれで同じ質問をしてみます。
たとえば「(地域名)で(業種)のおすすめは?」「(業種)を選ぶときのポイントは?」「(自社名)はどんな会社?」の3種類です。
回答に自社の名前が出るか、出るなら説明が正しいか、出典として自社サイトのリンクが付いているかを記録します。
当社の実測:質問の種類で結果は大きく変わる
当社は2026年7月4日から10月29日まで、106日間・3,157回、3つのAIに10種類の質問をして自社(株式会社アクセス・リンク)の名前が出るかを記録しています。
全体の言及率(回答に社名が出た割合)は27.5%(869/3,157観測)でした。
| 質問の種類 | 自社が回答に出た割合(106日・約316観測ずつ) |
|---|---|
| 社名を直接聞く質問 | 91.7%(289/315) |
| 地域名+MEO対策の質問 | 85.1%(268/315) |
| 地域名+ホームページ制作の質問 | 76.3%(241/316) |
| 県名+SEO対策の質問 | 22.5%(71/316) |
| 残り6種類(おすすめ・選び方など) | 6種類すべて0.0% |
社名を聞かれればほぼ出るのに、「おすすめは?」「選び方は?」という質問では106日間一度も出ていない、というのが実際の姿です。
どの質問で出て、どの質問で出ないかを分けて見ないと、AI検索での本当の見え方は分かりません。
AIの種類によっても結果は違う
同じ期間で、Geminiは32.8%(344/1,050観測)、ChatGPTは32.3%(341/1,057観測)、Google AI Overviewsは17.5%(184/1,050観測)でした。
1つのAIだけで確かめて「出ている」「出ていない」と判断すると、見え方を読み違えることがあります。
自分でChatGPTに社名を聞いて確かめる具体的な手順は、次の記事で画面の流れに沿って解説しています。

無料診断の結果の読み方|優先順位のつけ方

無料診断をいくつか試すと、直したほうがよい項目がたくさん並びます。
全部を一度に直そうとせず、影響の大きい順に並べ替えるのがコツです。
先に直すべき順番
1番目は、検索に登録されていない重要なページ(サービス紹介・料金・お問い合わせなど)です。
2番目は、スマートフォンで極端に遅い、またはレイアウトが崩れるページです。
3番目が、タイトルや説明文の抜け、構造化データのエラーといった、ページごとの細かい修正です。
「要改善」でも急がなくてよい項目
自動チェックでは、画像の圧縮やコードの細かい書き方が多数「要改善」と表示されることがあります。
実際のユーザーの数字(フィールドデータ)が「良好」なら、ラボの点数を上げるためだけの作業は後回しにしてかまいません。
結果は日付を入れて保存しておく
診断の結果は、日付を入れてスクリーンショットや表で残しておきます。
直したあとに同じ手順で測り直すと、何がどれだけ変わったかを自分で確かめられます。
無料診断で分からないこと|1回の結果の限界

無料診断はとても役に立ちますが、分からないこともはっきりあります。
限界を知っておくと、結果に一喜一憂せずに済みます。
AIの回答は日によって変わる
AIの回答は、同じ質問でも日によって変わります。
当社の観測でも、県名+SEO対策の質問は106日間の平均で22.5%(71/316観測)で、出る日と出ない日が入れ替わりながら推移しています。
AI検索について1回だけ確かめた結果は、その日の一場面(スナップショット)として受け止めるのが安全です。
競合との比べ方は自分では見えにくい
無料診断の多くは、自社のページだけを見ます。
同じ質問で競合がどれくらい名前を出されているかは、競合の分も同じ条件で測らないと分かりません。
競合と比べるときの自分での測り方と、その限界は次の記事にまとめています。

売上や問い合わせとのつながりは分からない
無料診断で分かるのは、検索やAIでの「見え方」までです。
見え方が良くなったことが問い合わせや売上につながったかは、アクセス解析や問い合わせの記録と合わせて確かめる必要があります。
よくある質問

無料のSEO診断・ホームページ診断について、よくいただく質問に答えます。
無料のSEO診断ツールはどれを使えばよいですか?
最初はGoogleの公式ツール(Search Console・PageSpeed Insights・リッチリザルトテスト)をおすすめします。
Googleが持っているデータや、Googleと同じ仕組みでの検査結果が見られるため、判断の根拠として使いやすいからです。
自動チェックの他社ツールは、それに加えて抜け漏れを確かめる目的で使うとよいでしょう。
無料診断のあとに営業されるのが心配です
人による無料診断では、結果とあわせて有料サービスの案内があることが一般的です。
申し込む前に、診断の範囲と、診断のあとに連絡が来るかどうかを確かめておくと安心です。
AI検索の見え方はどれくらいの頻度で確かめればよいですか?
AIの回答は日によって変わるため、1回の結果で判断せず、少なくとも月に1回、同じ質問・同じ手順で確かめるのがおすすめです。
変化を正確に追いたい場合は、毎日の定点観測(同じ条件でくり返し測ること)が向いています。
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まとめ

無料のSEO診断・ホームページ診断で分かるのは、検索に登録されているか、表示が遅くないか、構造化データに誤りがないかといった、サイトの土台の健康状態です。
まずはSearch Console・PageSpeed Insights・リッチリザルトテストの3つで自分で確かめ、影響の大きい項目から直していくのが近道です。
ただし、ChatGPTやGeminiなどのAIに自社がどう紹介されているかは、従来のSEO診断では分かりません。
当社の106日・3,157観測でも、社名を聞く質問では91.7%出ている一方、「おすすめ」や「選び方」の質問では一度も出ていないように、質問の種類とAIの種類で見え方は大きく違います。
自分で質問して確かめる方法から始め、手間をかけずに3つのAIでの見え方をまとめて知りたいときは、当社の無料GEO診断もご活用ください。
御社がどう紹介されているか、無料で診断
3つのAIに実際に質問し、御社と競合の出方をレポートにしてお送りします。
費用はかかりません。営業のご連絡もいたしません。


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